胞子鬼「マイセロス」

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暗い森の奥で誕生したとされる恐怖の存在、寄生性の菌類獣「マイセロス」。全身が腐敗した木の根と胞子塊で構成され、無数の触手が獲物を絡めとります。

生まれ方・増え方

マイセロスは空気中に漂う微細な胞子を宿主の体内へ送り込み、そこで胎児のような幼生に変化させます。宿主の体内で孵化した幼生は内臓に根を張り、数週間後には外皮を突き破って外界へ這い出します。特定の条件下では幼体が成熟すると地中に透き通った卵状の嚢を生成し、そこに複数の胚を包み込んで増殖します。

生態

この生物は夜行性で、闇の中を徘徊しながら腐敗した有機物や生きた獲物を探します。根に似た触手を伸ばして周囲の熱や振動を感知し、獲物に忍び寄って身体を包み込みます。捕食後は一部を同化し、残骸を栄養にして自らのコロニーを拡大します。個体同士が集まると巨大な菌糸ネットワークを形成し、群体として行動することも知られています。

分類

分類学上の位置づけは未解明ですが、菌類の特徴(胞子形成・菌糸)と動物の特徴(筋肉質の器官・捕食性)を併せ持つ「寄生性菌類獣」として仮分類されています。地球外由来説や突然変異説など、起源については諸説あります。

習性

マイセロスは強い光を嫌って暗所に潜み、獲物が近づくとその存在を包み込んで動けなくする習性があります。人間の体温と湿気を特に好み、寄生の対象として狙います。触手に微量の神経毒を含んでおり、噛まれたり刺されたりすると数時間で全身が痺れ、抵抗できなくなります。

生息地

湿った森林の腐葉土層、放棄された地下施設、洞窟など日光が届かない場所に生息します。人里離れた山奥の寺社や廃村の井戸にも棲みつき、時折夜の村に出没することがあります。

ストーリー

数年前、山間の小さな集落で子どもの失踪が相次ぎました。村人たちが捜索したところ、近くの森の奥深くで腐敗した木の根に巻き付いた透明な卵状の嚢を発見。中には失踪した子どもに酷似した胚が蠢いていました。その場に現れた巨大な菌類の怪物が、捜索隊に襲いかかったという記録が残されています。この怪異は後に「マイセロス」と名付けられ、村は廃村となりました。

主な倒し方・弱点

マイセロスは乾燥と高温に弱く、強い光や炎を当てると表皮が乾き硬化して動けなくなります。火で焼き払う、日光の下に誘導する、強烈な紫外線を照射するなどが効果的とされています。また、菌糸を断ち切ると一時的に動きが鈍り、触手の再生にも時間がかかります。

人間との関係

古来より「闇夜に現れる胞子鬼」として伝承され、行方不明者や突然の病の原因と結び付けられてきました。マイセロスに寄生されると高熱や幻覚に悩まされ、最終的には菌糸が身体を支配します。近年では都市部近郊でも目撃情報が増えており、人間の生活圏への侵食が懸念されています。

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